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高画素機「S1RⅡ」とともにS1Ⅱ3兄弟がそろいました

秒70コマ連写に9600万画素写真の超速フルサイズカメラ「LUMIX S1Ⅱ」とスタンダード「S1ⅡE」に大口径ズーム24-60mmを発表

2025年05月14日 09時40分更新

文● みやのプロ(@E_Minazou)編集● ASCII

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 パナソニックは5月14日に、フルサイズミラーレスカメラ「LUMIX Sシリーズ」の新製品「S1Ⅱ」と「S1ⅡE」、新レンズ「S 24-60mm F2.8」を発表した。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 2月26日に発表した「S1RⅡ」は4430万画素センサーを搭載し認識AFが向上、LUMIX初の8K動画撮影が特徴だった。

 今回発表の「S1Ⅱ」は2410万画素の「部分積層型」センサーを採用し毎秒70コマ撮影が可能な高速モデル、「S1ⅡE」は2420万画素の裏面照射型センサー採用のスタンダードモデルだ。

 予想価格は「S1Ⅱ」がボディーのみ45万5400円、24-105mmF4とのレンズキットが57万4200円、「S1ⅡE」がボディーのみ35万6400円、同レンズキットが47万5200円で、ともに6月中旬発売の予定だ。

 参考までに、「S1RⅡ」はボディのみで47万5000円、同レンズキットは59万4000円である。

「S1RⅡ」・「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」
撮像素子・解像度と速度は違うが
基本性能は3機種同じ
 

 「S1RⅡ」、「S1Ⅱ」、「S1ⅡE」の新S1Ⅱシリーズの3機種は、ボディデザイン、操作性、信頼性は同じで、撮影性能が異なる。ちなみに型番は「DC-S1RM2」、「DC-S1M2」、「DC-S1M2ES」と、Eだけは最後にSがつく。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

・「S1Ⅱ」と「S1ⅡE」の共通新機能

 新しい2機種での共通機能は以下のとおりで、一部はファームウェアアップデートでS1RIIでも可能となる予定だ。

 リアルタイム認識AFでは人物で「アーバンスポーツ」が加わり、背景に人物が並んでいても、演技者を自動認識してAFをおこなう。

これにより、リアルタイム認識AFの選択肢は以下となる。
人物:瞳・顔・体、瞳・顔、アーバンスポーツ
動物:体、瞳・体
車:全体、主要部優先
バイク・自転車:全体、ヘルメット優先
列車:先頭車両、主要部優先
飛行機:機体、機首優先

 S1RIIはファームウェアアップデートでアーバンスポーツが可能となる予定だ。

 クロップズーム、ハイブリットズームは2400万画素なので約3.1倍までとなる(S1RⅡは画素数が高いので4.2倍まで可能)。

 カメラ本体でのRAW現像時に「AI-AWB」で、AIによるホワイトバランス調整が可能となった。これは、AI技術を用いて光源を推定し、被写体ごとのホワイトバランスゲインを算出、最適化。光源が混在するシチュエーションで撮影した画像でも、最適な結果を得ることができる。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 静止画でJPEG,RAWに加え、HEIF形式(4:2:0 10bit)での記録が可能となり、JPEGよりも高い圧縮効率でHLG (ハイブリッド・ログ・ガンマ)写真を保存できる(S1RIIはファームウェアアップデート対応)。

 LUMIX初のBluetooth経由のタイムコード同期ができるようになった(S1RIIはファームウェアアップデート対応)。

 ProRes RAW HQ 内部記録では、5.8K17:9の30Pに加え、C4K17:9での60P内部記録が可能となっている。USB-SSD記録では、外部SSDからCFexpress Type BまたはSDカードへの直接転送もサポートする。

 ISO感度は100~5万1200、拡張で50~10万2400まで。

 画素ずらしで合成するハイレゾモードでは9600万画素の写真を撮影可能だ(S1RⅡでは1億7700万画素)。

 ボディサイズは134.3×102.3×91.8mm、重さはS1Ⅱが800g、S1ⅡEは795gだ。マグネシウム合金フレームで、防塵防滴、-10℃から40℃に対応する。ちなみにS1RⅡは同サイズで重さは795gだ。

・3兄弟の共通機能

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 以下はS1RⅡを含めた3機種での共通機能。

 静止画のシャッター速度は、メカシャッターと電子先幕は3機種共通。
・メカシャッター:B(バルブ)(最大約30分)、60~1/8000秒
・電子先幕:B(バルブ)(最大約30分)、60~1/2000秒

 電子シャッターでは、B(バルブ)(最大約60秒)で最低速度は60秒で共通だが、最高速度が3機種すべて異なる。
「S1RⅡ」:画質優先:最高1/8000秒、速度優先:1/16000秒
「S1Ⅱ」 :最高1/16000秒
「S1ⅡE」:最高1/8000秒

 動画では以下のとおり。
「S1RⅡ」:1/25~1/10000秒
「S1Ⅱ」 :ダイナミックレンジブーストOFF:1/25~1/16000秒、ON:1/25~1/6400秒
「S1ⅡE」:1/25~1/16000秒
 3機種とも、マニュアル露出でMF時には1/2秒まで設定ができる。

 メモリースロットは、CFexpressカードTypeB、スロット2はSD/SDHC/SDXCカード

 搭載端子はUSB Type-C(10Gbps)、HDMI Type A(VIERA Link)、リモート端子、マイク、ヘッドホン端子。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 手振れ補正は5軸でBody I.S.で中央8段・周辺7段、Dual I.S.2では7段で、クロップレスでの電子補正も搭載する。

 電源OFF時のシャッター閉幕機能、EVFは1万:1以上の高コントラストで約576万ドットの高精細OLEDパネル。背面モニターはチルトフリーアングルモニターで3インチ184万ドットだ。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 リアルタイムLUT撮影が可能、フォトスタイルでは新たに「シネライクA2」で広ダイナミックレンジと豊かなグラデーションを両立してくれる。

 バッテリーパックはDMW-BLK22で、バッテリーグリップDMW-BG2も共通、縦位置も横位置も同じ操作系で撮影可能。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 写真撮影テザーソフト「Capture One」、LUMIX Flow、LUMIX Lab、Frame.io Camera to Cloudに対応する。

初の部分積層型センサー搭載で
毎秒70コマ連写
「S1Ⅱ」
 

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 高速性能を活かした撮影や表現を求めるプロ写真家/動画クリエイター向けモデルで、新開発の2410万画素・部分積層型CMOSを採用。

 S5Ⅱ比で3.5倍の高速読み出しが可能で、AFS/AFC連動で70fpsの連写、センサー全域記録での6K30P/ 5.1K60P動画記録が可能で、合焦速度も1.6倍高速化した。

 V-Logでは15STOPのダイナミックレンジを実現、イメージセンサーの「低ISO回路」から生成する飽和優先の画像と、「高ISO回路」から生成する低ノイズ優先の画像の2つを1画素ごとに光量に応じた合成比で合成することにより、低ノイズと高飽和の特性を持った階調豊かでなめらかなHDR動画を記録できる。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 70fpsは電子シャッターでの12bit記録時で、14bitでは60fpsとなるが、ともにシャッター押下前の写真を保存できる「プリ連写」が可能で、最高1.5秒前までが指定できる。メカシャッターではAFCの14bitで10fps、電子+メカシャッターでは8fpsとなる。

 動画記録はフルサイズ3:2で6K30P/ 5.1K60P、16:9の4Kでは最高120P、FHDでは240Pまで可能だ。

裏面照射フルサイズセンサーの
スタンダードモデル
「S1ⅡE」
 

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 作品作りを本格的に行うハイアマチュア~クリエイター向けモデルで、こちらは2420万画素の裏面照射型CMOSセンサー採用、AFS/AFCでの電子シャッターで30fpsの連写と1.5秒までのプリ連写ができる。

 動画はフルサイズ3:2で6K30P、2.4:1では6K60P撮影ができる。ダイナミックレンジは14+ストップだ。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

10mm抑えたことで
大口径ながら小型軽量の標準ズーム
「LUMIXS 24-60mm F2.8」
 

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 24mm始まりでF2.8固定の大口径ズームは、望遠側が通常70mmだったが、このレンズでは60mmとし、φ84×長さ99.9mm、重さ544gと小型軽量化を実現した。LUMIX S PRO 24-70mm F2.8ではφ90.9×140mm、935gなので、体積・重さともに約60%を達成している。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 望遠側は、ハイブリッドズームで補完できるので、S1Ⅱ/EやS5Ⅱでは187mmまで、S1RⅡでは252mmまで延長できる。

 最短撮影距離は0.19m(W端~焦点距離30mm) / 0.33m(T端)で最大撮影倍率は0.3倍(焦点距離30mm)。フォーカスリングのコントロールリング化、リングの回転方向を選択可能で、フォーカスボタンで撮影スタイルに合わせた柔軟な操作を実現。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

 MF時のズーム中のピント送りが可能で、ズーミングしながら別の被写体へピント合わせが可能となる。フォーカシング時のピント位置の移動に伴い画角が変化するブリージング現象を抑制、絞りマイクロステップ制御で輝度変化が大きいシーンでも、F値変化をなめらかに制御することで、急激な露出変化を抑制する。

 レンズ構成は12群14枚で、非球面レンズ3枚、UEDレンズ1枚、EDレンズ2枚使用。絞りは9枚羽根 / 円形虹彩絞り。

 希望小売価格は14万3000円で、●●●●●発売予定だ。

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

発表記念イベントに
お得なキャンペーン
ファームウェアアップデートも開始
 

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表



☆発表記念ライブ配信

5月16日(金)18:00



☆発表記念タッチ&トライイベント

■開催日時5月17日(土)14:00~19:00 5月18日(日)11:00~19:00

■場所:東京・南青山「LUMIXBASE TOKYO」

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表



☆発売記念キャンペーン

■購入期間:2025年6月19日(木)~8月31日(日)

■応募期間:2025年6月19日(木)~9月16日(火)※消印有効

■対象機種:DC-S1M2/S1M2M、DC-S1M2ES/S1M2ESM

■特典
・バッテリーパック DMW-BLK22:1個
・バッテリーチャージャー DMW-BTC15:1個



☆LUMIX 夏のSシリーズレンズ キャッシュバックキャンペーン

■購入期間:2025年5月16日(金)~8月31日(日)

■応募期間:2025年5月16日(金)~9月16日(火)※消印有効

■対象機種
1万円キャッシュバック
S-E2460、S-R28200、S-R70300、S-E100、S-S18、S-S24

5000円キャッシュバック
S-R1840、S-S35、S-S50、S-S85

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表



☆LUMIX Sシリーズ/レンズ/アプリファームウェアアップデート

 LUMIX Sシリーズ、Sシリーズレンズ、アプリにおいて、静止画、動画撮影性能の向上に対応したファームウェアのダウンロードサービスを開始する。

【Sシリーズ】2025年ファームウェアアップデート予定
DC-S1RM2 :Ver.1.2
DC-S1M2 :Ver.1.1
DC-S1M2ES :Ver.1.1

●ARRI LogC3対応
●AF枠の色変え対応
●フレーム同時表示機能の追加
●フォーカスリングのコントロールリング化に対応
●フォーカスリングの回転方向を選択可能
●「人物」の部位選択肢に「アーバンスポーツ」を追加
●LUMIX用スマートフォンアプリ「LUMIX Flow」の機能強化に対応
●HEIFの記録形式に対応
●SD/CFexpress Type B記録データのSSDへのダイレクトバックアップ
●DJI ワイヤレスコントロール対応

【Sシリーズレンズ】5月14日(水)公開
S-R24105 :Ver.2.0
S-R2060 :Ver.2.0
S-X50 :Ver.2.0

●フォーカスリングのコントロールリング化に対応
●フォーカスリングの回転方向を選択可能

【アプリ】5月14日(水)公開
LUMIX Lab :Ver.1.5
LUMIX Flow :Ver.1.1

LUMIX Lab
●HEIFの転送に対応
●HEIF形式の編集に対応
●アプリの表示および操作性の改善

LUMIX Flow
●スマートフォンとカメラの無線接続(Wi-Fi)
●ミラーリングモニター機能
●外部モニター機能で表示できる項目の追加
●「LUMIXモード」のミュージックビデオ撮影時、音源再生しながらの動画記録
●出力したXMLファイルのFinal Cut Pro対応

LUMIX「S1Ⅱ」・「S1ⅡE」発表

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